基本的に誰でも可能ですが次のような方はできません。
1 妊娠中、授乳中の方 安全性が確立されていません。
2 無カタラーゼ症 体内に取り込まれた薬剤を分解できないため絶対禁忌です。
またむし歯や知覚過敏のある方は治療が終わってからホワイトニングを行います。むし歯にホワイトニング剤が染み込むと痛みがでることがあります。
歯科医院で使われるホワイトニング剤には歯を漂白するための薬剤が入っていますが、ドラッグストアやスーパーなどで手に入る歯みがき粉には入っていません。市販品のなかには、ホワイトニング用として売られているものもありますが、それらは歯の表面の汚れの除去にはすぐれているものの、歯を本来の白さ以上に白くする作用はありません。
ですので、白くならないからといって、むやみに歯をこするのはやめましょう。歯が削れてしまいます。歯が削れることで知覚過敏(歯がしみるようになる)を誘発します。
ホワイトニングにはホームホワイトニングとオフィスホワイトニングの2種類があります。
ホームホワイトニングは歯型を採って患者さん専用のマウストレーを作製します。それを持ち帰って、自宅で好きな時間にお使いいただけます。トレーにホワイトニング剤を塗布し、歯にセットして2時間程度を2週間ほど続けます。
一方オフィスホワイトニングは、歯科医院お越しいただき、歯科衛生士がホワイトニングを行います。まず歯ぐきに薬剤がついてしまわないようジェルで保護したのち、歯の表面にホワイトニング剤を塗布します。そこに特殊なライトを当ててホワイトニング剤を活性化させます。1回あたり30分から1時間程度かけて行います。
こうすることで着色物質が分解され、歯が白くなります。
歯の漂白というと、ご自分の歯が強い薬品にさらされるような気がするかもしれませんが、ご心配にはおよびません。そもそもオキシドールは皮膚やお口の中の傷を消毒するためのものです。適切な濃度で使用すれば、安心してホワイトニングを受けていただけます。
それどころか、むし歯菌や歯周病菌に殺菌作用を持ちます。さらにホワイトニング後の歯には、歯を強くするフッ素が浸透しやすいといわれています。
現在歯科医院で提供しているホワイトニングとは、過酸化水素の入った薬品を用いて歯を白くするというものです。
過酸化水素を溶かした水はオキシドールとも呼ばれ、皮膚や粘膜の消毒薬として広く使用されています。またオキシドールには漂白作用があり、衣類などのシミ抜きにも利用されています。タンパク質を分解する働きがあるので、皮脂・油汚れや血液のシミを分解してくれるのです。
この働きを利用して歯を白くするのがホワイトニングです。
フッ素は乳歯、永久歯に関わらず生えた直後に塗るのが最も効果的です。まずは下の前歯が生えてきたころから定期的に歯科へ通いフッ素塗布を行ってください。
ただしフッ素を塗ったからといってむし歯にならないわけではありません。正しい歯磨きの習慣や食生活をすることも大切です。
フッ素はどなたでも効果がありますが、特に効果が得られやすい歯があります。
乳歯や生えたばかりの永久歯です。これらの歯は歯の表面のエナメル質がまだ不完全で、むし歯にかかりやすい反面、フッ素による良い影響も受けやすいためです。そのため、生まれて初めて歯が生えてから、中学校を卒業するくらいまでの間は特にフッ素を使用することが有効といえます。もちろん、大人の方にもしっかりと効果があります。
フッ素にはスーパーやドラッグストア等で購入できるものと、歯科医院でしか扱っていないものとがあります。
これらの違いはフッ素濃度です。
スーパー等で売ってある歯磨き粉に含まれるフッ素の濃度は1~1450ppmであるのに対し、歯科医院で塗布するフッ素の濃度は9000ppmとなっています。
フッ素が最も効果を発揮するのは、毎日低濃度のフッ素入り歯磨き粉を使用し、さらに年に2~3回は歯科医院で高濃度のフッ素を塗布することです。こうすることでむし歯予防効果を高めることができます。
歯の表面はエナメル質という非常に固い組織で覆われています。しかしエナメル質は酸には弱く、溶けて壊れやすい性質があります。むし歯菌の出す酸の影響で歯はすぐに溶けて穴があいてしまいます。これがむし歯です。
そこで役立つのがフッ素です。フッ素を歯に塗るとフッ素イオンがエナメル質と結合し、酸に溶けにくい安定した構造に変化します。
また、むし歯菌の中にフッ素が入り込み活動を阻害します。むし歯菌が酸をつくる力を抑制するのです。
さらに、フッ素は穴が開く前の初期の虫歯を修復する作用もあります。
つまりフッ素は歯を強くしたり、むし歯菌の活動を抑えたりすることで、むし歯予防に非常に有効であるといえます。
2月9日、東京御茶ノ水の東京医科歯科大学にて歯内療法のセミナーを受講して参りました。
歯内療法とは歯の中にある「歯髄」という神経と血管の束を取り除き、その周囲きれいにしていく治療のことです。進行したむし歯に対して行います。頻度の高い治療のため当院でも毎日行っています。今回のセミナーの講師の方は、東京で歯内療法専門医院を開業されている著名な先生で、抜歯寸前の歯に対し精密な歯内療法を行うことで、いかに感染源を取り除き、歯を残していくかということを学ばせていただきました。今回教わった手技や最新の治療器具を導入し、患者さんの歯を1本でも多く残していこうと思っております。